頭痛をおこす代表的なトリガーポイント
頭痛は、一般的に緊張性頭痛、偏頭痛(片頭痛)、群発頭痛(血管性頭痛)に区分されますが、医学的には頭痛の原因等は必ずしも特定されていません。
筋肉の緊張が解消されると頭痛が改善される経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。緊張している筋肉をマッサージしたり、入浴などの血流改善で痛みが緩和することもあるでしょう。
実際には頭痛のほとんどは肩や首のトリガーポイントに起因する筋筋膜性疼痛であり、頭痛こそ全身の筋膜のつながりが関与する事が多いのです。頭痛の根本の原因が筋膜を調べることでわかる事があります。
〈頭痛をおこす代表的なトリガーポイント〉
【僧帽筋】
(Xはトリガーポイントを表します。赤い影付きの領域は、トリガーポイントによって引き起こされる痛みと呼ばれ、濃い赤色はその領域でより多くの人が痛みを経験したことを意味します。)
- こめかみ痛の主因(時に目の奥の痛み)
- 首の後側面の痛み
- 偏頭痛の誤診の原因
- 緊張性の首の痛みの主因
【胸鎖乳突筋】
- 前頭部・後頭部・顔面・耳の周辺など広範囲の痛み
- 時にめまいや吐き気をともなう
- 緊張性頭痛・群発性頭痛の原因
イラスト出典:Myofascial Pain and Dysfunction The Trigger Point Manual 緊張性頭痛の原因は、精神的・身体的ストレスや筋肉の緊張などが複雑に絡み合っていると考えられています。 偏頭痛の原因に関する有力な説としては「セロトニン説」と「神経血管説」があり、血管の収縮ではなく拡張の際に片頭痛が起きるとされています。 群発頭痛の発症のメカニズムについては未だ明らかにされていない点が多いとされ、頭部の血管の拡張が関わっているのではないかと考えられています。 日本人の3~4人に1人(約3000万人)が「頭痛持ち」であり、そのうち2200万人が緊張性頭痛、840万人が片頭痛、1万人が群発頭痛といわれています。 男性よりも女性に多く、緊張性頭痛の6割、片頭痛の8割が女性です。 その一方では、米国大統領の主治医を勤めたトラベル博士らによって、肩や頸の筋肉に生じたしこり(トリガーポイント)が、多くの頭痛の原因であることがすでに証明されています。 痛みの原因の多くは「筋・筋膜」にあると考えます。丁寧にお話をお聴きし、じっくりと筋膜を整えるからこそ、痛みが解決されていくのです。 緊張性頭痛等の診断を受けた場合であっても、ぜひ1度、筋・筋膜の観点から原因を調べてみてください。
医学が高度に発達した現在において、なぜ頭痛患者が減らないのか?それは頭痛の原因すら明確に解っていないからです。