改善事例・傷痕の痛みと筋膜
様々な箇所の痛み(女性・Oさん・柏市在住)
20年以上前に大きな手術をされたOさん。
手術それ自体の経過は何の問題も無く回復されたとの事。
しかしその傷痕がずっと気になっていたそうです。
手術をしていただいた病院でも傷痕の痛みのことを相談したのですが、なかなか理解してもらえなくて・・・。最初は時間が経てば良くなると思っていたのが今に至っています。
患者Oさん
お身体全体の不調を伺うと、様々な痛みを感じられています。
以前にNHKのテレビ番組で筋膜についての内容をやっているのを見たんです。私のお腹のコリの原因が筋膜なのではないかと思いこちらへ来ました。
患者Oさん
動作検査と触診・問診で多くのトリガーポイントが確認できました
- 左の腹部の痛み(8年前位から)
- 右首、肩から腕の痛み(30年前から)可動→(上を向きにくい)
- 股関節や腰から脚の痛み(右の開脚に制限)
- 手術の痕の痛み・違和感(20年前位)
Oさんの腹部のトリガーポイントは腹直筋あたりにできていて、内方・外方のつながりが1番関係していると思われました
どうして腹部にトリガーポイントができたのか
Oさんの腹部のトリガーポイントはどうしてできてしまったのでしょうか。
内方運動のつながりの筋膜上に手術を受けられ、傷痕のつれる感じや違和感が長く続いてしまいました。
その結果20年以上の時間をかけて、Oさんの腹部にはトリガーポイントが形成されたと考えます。
筋膜とは、“筋肉を包み込んでいる膜”のことをいいます。
皮膚の下に筋膜のボディースーツを着ているとイメージしてみてください。
これらの筋膜は全身に張り巡らされており、「第二の骨格」とも呼ばれるほど非常に重要な組織です。
筋膜によじれが生じると、影響はつながっている他の場所へできてしまうのです。
洋服のセーターなどの端を指で摘み引っ張れば、引っ張ったところを起点にしわができる状態を思い浮かべて頂ければ、何となくわかると思います。この様に筋膜が引っ張られる事で他の場所の筋膜にも影響が及びトリガーポイントが形成され、痛みが広がるのです。
過去の怪我や手術が、現在の痛みの原因のことも
Oさんの場合、腹部のしこりのご自覚があり、痛みがありました。
心配されて内臓の検査もされたそうですが、原因は不明。
テレビで紹介された筋膜の情報を観て、手術痕と腹部の痛みに関係があるのではないかと思い当院に来院されたのですが、施術を受けてみて実際にそうであったという結果です。
影響の大小はあれ、過去の怪我や手術などは現在の症状に関わっていることがとても多いです。
お腹のコリと手術痕の違和感などの完全な解消には至ってはいませんが、以前よりお身体は楽になってきているとのこと。Oさんのお仕事柄、とても指や腕にご負担がかかるご様子なので、施術を重ねていくことで、その場での症状軽減だけでなく、より不調の出づらい状態になっていかれると思います。
筋膜の影響が出やすい怪我や手術
- 腹腔鏡手術ではない虫垂炎や婦人科系などの開腹手術
- 過去の骨折や重い捻挫などの怪我
- 今は症状はないが以前に痛めた、ぎっくり腰や四十肩
その当時に筋膜に形成されてしまったよじれが、つながっている他の場所に時間を経て別のよじれを作り、影響し合う事があります。筋膜はそのようにして痛みを出すのです。
当院では、過去のお怪我や痛み、それと今のお仕事や習慣、それらと現在の痛みの関係を紐解き、痛みの原因にアプローチしていきます。
病院ではなかなかわからない痛みの原因が、筋膜にあったという事は多いのです。
ぜひ一度、筋膜を調べてみることをおすすめします。